2008年01月07日

Grande Champagne の特徴

コニャック地方の一等地である Grande Champagne(グランドシャンパーニュ)。ワインと違い Grand Cru(グランクリュ:特急畑)というような正式分類はされていないが、銘柄によっては1er Cru(プルミエクリュ:1級畑)と併記しているものもある。その土壌は石灰質で水はけが良い一方、乾燥時にも地中深くの水分を表面まで運び、コニャック用の葡萄育成には最適とされている。

ここの葡萄はより熟成に時間を要するがその繊細な香りを特徴としている。したがって、コニャックもその特徴を遺憾なく発揮、多くのメーカーの最上級品は大抵 Grande Champagne の葡萄のみが使われており、その場合もちろんラベルにGrande Champagne の記述が許される。

上記のように熟成は遅いが、20〜30年熟成した Grande Champagne コニャックは、すっきりとした上品な香りや深い味わいを楽しめるものとなる。50年といった長期熟成物にもへこたれない強さがあるが、逆に言うと、若い(10〜20年熟成)Grande Champagne コニャックは、どうしても熟成不足の感が否めないものが多くなりがち。


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2007年12月30日

コニャックと畑(cru:クリュ)

またまたコニャック薀蓄シリーズ。
コニャックがフランス・コニャック地方の葡萄から作られるのは前にも書いたとおり。

そのコニャック地方でも土壌の違いによって6つの地域に分けられる。

・Grande Champagne(グランドシャンパ−ニュ)
・Petite Champagne(プティットシャンパーニュ)
・Borderie(ボルドリ)
・Fins Bois(ファンボア)
・Bons Bois(ボンボア)
・Biis Ordinaire(ボアゾルディネール)

基本的には上から高品質順とされている。中でも重要なのは上位の3つ。
特に上位2地域の葡萄のみを使い、しかも Grande Champagne 産の葡萄が半分以上であるものは、Fine Champagne(フィーヌシャンパーニュ)と名乗る(ラベルに記載する)ことが出来る。
ちなみにスパークリングワインの Champagne(シャンパ−ニュ)とは関係ない。
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2007年12月28日

コニャックの賞味期限

今年随分世間を騒がせた「賞味期限」。
コニャックの場合は基本的に半永久と言う事になっている。

少なくとも瓶詰め・未開栓のものなら特に気にする事はない。今でも100年前のボトルなどもある。ただし、アルコール分はコルクを通して蒸発するので、未開栓でも液面は少しずつ低下するし、度数も下がる。
しかし香りはほとんど変わらない。アルコール臭が弱くなって、やわらかくなるくらいである。

ただし、開栓後はものによってもちが変わってくる。保存状態にも左右される。弱いものなら2〜3ヶ月でアルコール、香りとも飛んでしまう。
一方、開栓後でもパラフィンフィルムなどで再密封すれば、数年は変わらない。

何と言っても40度のアルコール。雑菌等の繁殖はありえないので、腐ると言うことはない。
つまり、賞味期限を気にする必要はないと言うこと。
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2007年12月26日

なぜコニャックはおいしいのか?

実に哲学的なタイトル。いや、もしかしたら独りよがりかも。そもそも「おいし
い」と決め付けてるし。
しかし、コニャックがおいしいのには、それなりの訳がある。

・原料が葡萄
 ここでも何度も書いているが、麦や米等の穀物より葡萄のほうがおいしいのは当たり前。リンゴと葡萄だとどちらか?というのは微妙に個人差があるかも。

・その葡萄のエッセンスを濃縮
 コニャック地方の葡萄から作られるワインは酸味があり、糖度が低い。しかし酸味は熟成により香味成分に変わる。糖度が低いと言うことは発酵してもアルコール度数が低いと言うこと。すなわち同量の蒸留酒を作るために、より多くのワインを必要とする。結果的に上記の香味成分が多く含まれる事になる。

・製法が法律により厳密に定められている
 ボルドーやブルゴーニュワイン同様、AOC(原産地呼称統制法)により、「コニャック」と名乗れる条件が厳しく定められている。そのため、いい加減なものは製品として許されない。

・熟成年数が長い
 上記AOCでも定められているが、最短でも2年〜3年、VSOPと名乗るためには4〜5年以上の熟成が必須となっている。しかし現実にはVSOPでも大抵5〜6年熟成の原酒を使用している。これがXOクラスになると、法律上は7〜8年以上の物でいい事になっているが、実際には10〜50年熟成が普通である。

・シングルコニャックの場合、1農家で完全にコントロール
 葡萄の栽培から、収穫、圧搾、発酵、蒸留、瓶詰めまで一貫して行われる。したがって、職人のこだわりが究極まで込められる。ただし、葡萄の栽培から瓶詰めまでは数十年の隔たりがあるため、同一職人ではなく、農家ごとのノウハウとして蓄積される。これが100〜300年続けられてきている。ことブドウ栽培に限れば、フラパン家など500年以上の歴史がある。

・ブレンドの妙技
 コニャックの場合、シングルコニャックであってもシングルカスク(単一樽)と言うことはほとんどない。年によってバラツキのある原酒を巧みにブレンドすることで、味わいの安定性をもたらしている。一家の味を守るマスターブレンダーの役割は重い。これはシングルコニャックでも、大手メーカーでも共通。


このようにして作られるコニャックはやはり他のお酒と一線を画するものがあって当然と思える。
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2007年12月24日

コニャック銘柄の読み方

コニャックはフランスのお酒なので、その銘柄も基本的にはフランス語。
ところが、その昔はイギリス人がやって来て作り始めたりとか、イギリス向けに出荷とかがあったため、その読み方もかなり微妙。メーカー自身も主力マーケットに合わせている感じがする。

例えば Hennessy。フランス語では「エネシー」と読むが、普通は英語読みで「ヘネシー」。Remy Martin は英語読みなら「レミー・マーティン」だが、一般的にはフランス語式に「レミー・マルタン」。Camus は英語的に読むと「キャマス」だろうか?しかしこれも普通はフランス語式に「カミュ」と読む。

先日の A.E.Dor は結構悩んだ。英語式なら「エー・イー・ドール」だろうが、もとは、Amédéé Edouard Dor という創業者の名前。普通にフランス語式に読めば「アメデ・エドゥアール・ドール」。省略式は「ア・ウ・ドール」となる。フランスの知人に聞いてもそうだった。なので、これを「エーイードール」と読むには抵抗感がある。「ヘネシー」に抵抗感がないのは創業者が「リチャード・ヘネシー」というアイルランド人だったから。

また、非常に抵抗感のあるものが、Courvoisier。一般的には「クルバジェ」と呼ばれることが多い気がするが、フランス語的には「クールボワジエ(クールボアジエ)」だろう。英語式なら「コーアボイジァ」ってとこだろうか。

また、メーカー名ではなくクラスの名前で、Heritage というのがある。英仏ともに同じスペルで遺産、遺跡というような意味だが、フランス語なら「エリタージュ」。Tres Rare は「トレ・ラール」。

いや、あまりうるさく言うのも気が引けるものの、逆に「越乃寒梅」を外国人が「えつのかんばい」とか読んでいたら寂しいだろう。ここはやはり生産者に敬意を払いたいところである。
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2007年12月16日

コニャックとは

薀蓄シリーズ第1弾。
基本的にはフランス・コニャック地方で作られる葡萄の蒸留酒が「コニャック」。
フランスにはこの手の原産地呼称に関する統制(Appellation d'Origine Contrôlée; AOC)が多く(ワイン関連は有名)、「コニャック」と名乗れるためにはいろいろと条件があり、ブドウの品種、栽培法、醸造法、蒸留法、熟成法などすべてを満たしていなければならない。コニャックの場合は Appellation Cognac Contrôlée(アペラシオン コニャック コントロレ)である。

ちなみに「ブランデー」というと果実系蒸留酒の総称。
なので、「コニャック」は、コニャック地方産のグレープブランデーということ。葡萄の種類はユニブラン(サンテミリオンデシャラント)かフォルブランシュ。これらから作られるワインは糖度が低く、酸味が強いためワインとしては使いにくいが、これは蒸留にもより多くのワインが必要となり、よって葡萄の成分も極めて高いレベルで濃縮される事になる。

もともと葡萄なので、香りも深く、ウィスキー(麦が多い)に比べ、甘い口当たりが特徴的。
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2007年12月13日

酒飲みと薀蓄(うんちく)

なぜ酒飲みは薀蓄を語りたがる人が多いのだろうか?
ま、ゴルフでもちょっと出切るようになると人に教えたがるというのと同じなのだろう。
かくいう私も極力抑えながら、やはりコニャック初心者にはついついあれこれ言ってしまう。いや、薀蓄を知っていようが知るまいがおいしいコニャックはおいしいし、今一のものがいきなりおいしくなるなんてことはないのであるが。

しかし、よりおいしいコニャックを探す手助けにはなる。ワインでも「ボルドー」と「ブルゴーニュ」の違いくらいは知っておかないと、おいしいワインも探せない。

そこで、こうした手助けになるような、場合によってはちょっと通ぶることもできそうな薀蓄をシリーズにしてちょっとづつ書いていってみたい。
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2007年12月01日

コニャックは二日酔いしにくい?

これは個人差があるかもしれないが、醸造酒(日本酒、ワインなど)より蒸留酒の方が二日酔いになりにくい。醸造酒はどうしてもいろいろなものが混ざっているためか、どうも分解に時間がかかる。
蒸留酒でもウィスキーやテキーラなどは日本酒に比べると断然マシとはいえ、結構重い。一方、コニャックは断然負担が少ない。飲みなれているからかというと、多分人生の中ではウィスキーの方が断然多く飲んでいるはずなので、そういうわけでもないと思う。

最近、コニャックをあちこちに勧めているが、この意見は結構同意が得られる。
どうもこの頃弱くなった、と言う人もコニャックを試してみてはいかがだろう。
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2007年11月25日

ブランデーを水で割るのは邪道?

昔「ブランデー、水で割ったらアメリカン」というCMがあった。サントリーVSOPのCMで、当時ブランデーの売れ行きがさえなかった時、水割りならウィスキー感覚で手軽に飲んでもらえるようになるかも、という意図だったと記憶している。

このCMが結局どれだけ売り上げに貢献したかはわからないが、ブランデーは水で割らないもの、という逆のイメージを強く植えつける結果になったのではなかろうか?

個人的にはもちろんいわゆるストレートばかりだが、そもそもストレートといっても実は「水割り」である。2回の蒸留後6〜70度の原酒に水をいれて大体40度に調整して出荷されている。ちょうどこのくらいが飲み口、香りの立ち方などが適度というだけで、個人の好みにより必ずしもこれがベストというわけではないだろう。

また、全く水を加えていない5〜60度(長期熟成によって自然に度数は下がる)の製品も存在する。これらに、自分が飲みやすい、おいしいと思うあたりまで加水することは、上記のことからも極めて自然である。

そういうわけで、ブランデーの「水割り」自体、特別邪道な訳ではないが、香りや味わいを薄めてしまうのは少々もったいないな、という感じである。ただ、どうしてもアルコールの強さになじめないが、コニャックは飲みたいという場合など、誰はばかることなく水割りで楽しんでみるのは大いに結構な事と思う。
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2007年11月20日

コニャックはおトク!

一般には高級酒と思われているコニャック。確かに焼酎の「いいちこ」などよりも高い。

お手ごろ価格のワインが1〜2,000円くらいなので、これと比べても高い。

しかし、焼酎はお湯割などで飲むとスルスルなくなり、2〜3日で終わり。
ワインは大抵あけたら一気に飲み干す。

一方、コニャックは食後または寝酒に50mlとして14日。仮に5,400円のものとして、1日あたり単価300円である。

しかもこの価格は私が2番目に好きな Jean Fillioux Tres Vieux のものであり、手ごろなものなら2〜3,000円で結構ある。
2,700円のものなら150円/日、ほとんど缶ビール1本である。

一方、高いほうに目を向けると、ワインなどは軽く2〜3万、スコッチのシングルモルトでもそれなりのものは同程度。ところがこれまた私の1番好きな、かつコニャックの究極とさえ感じている Jean Fillioux Reserve Familiale でさえ、わずか13,400円!

そもそもコニャックはワインを蒸留したものなのだから、ワインよりずっと高くて当たり前。また、ウィスキーの原料が小麦や他の穀類なのに、ずっと高価な葡萄が原料。
それなのに、このようなこなれた値段、これをお買い得と言わずして何と言う?

いや、冗談抜きで実際思っているより断然コストパフォーマンスは高いはず。だまされたと思って是非お試しを。
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2007年11月17日

コニャック入りチョコ 季節限定 Bacchus

正確にはコニャックネタではないが、関連ということで。

冬の大定番『バッカス』

コニャックが入っている事になっているチョコ。アルコール分3.4%ということでバカにできない。お酒に弱い人なら1個でノックアウトかも。

高級コニャックV.S.O.Pが入っている、と書いてある。残念ながら銘柄は書いていない。ま、多分コニャックではないだろうが、ターゲット的にはどうでもいいことなのだろうと邪推。

とはいえ、お酒好きにはかなーり魅力的なチョコであるのは確か。会社のまわりでも毎年流行っている。ラムレーズン入りの『Rummy(ラミー)』(アルコール分3.7%)も結構うまい。

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2007年10月28日

シングルコニャックブーム

日経の記事を見た産経の記者から取材の申し込みがあり、例によって Ne Plus Ultra に集合。
日本における(多分日本一の)コニャック権威、鯉沼さんと田中屋の栗林さんがすでに談義中のところへ到着。
程なくして産経さん登場。

最初は私がコニャック全般、コニャック協会のことなどの背景的な事など話したが、後半は取材と言うより、鯉沼さんのコニャック講義というような感じでいろいろためになる話が聞けた。例えば1haの畑には3,000本以下の葡萄の木、そこから取れるワインが36,000リットル、それを蒸留して作られるコニャックが 4,000 リットルとか。

そんな中で、話はシングルコニャックの話題に。基本的には以下のような感じ。
・言葉自体は栗林さんがつけた
・このような名前をつけたところ田中屋さんでの売り上げ急増

そこで皆で討議

・基本的には単一自家農園、自家蒸留のもの
・propriété と表示されているものもある
・各農家ごとに畑や蒸留器などが違うため、ノウハウはそれぞれ独自
・このような農家はコニャク地方に1万以上ある
・ただし日本に来ているものは200ちょっとほど
・しかしこれらの農家はほとんどが非常に小規模であり、大手に押されている
・一方、これらの農家の中でも大手を凌駕する品質の物も多い
・これらの農家を守るためにも差別化する呼び方は確かに欲しい
・propriete と言うラベル標記をつけてない農家にもつけてもらうように言おう
・「シングルコニャック」と言う名前は確かにわかりやすい感覚
・シングルコニャック=cognac a la propriété
・この手の物は文法に関係なく呼べるだろうから propriete cognac(プロプリエテコニャック)でもいいのでは
・イギリスでも Single Cognac という言葉を流行らせてしまおう

と言う感じで、随分グローバルな展開に。

いずれにしろ、シングルコニャックがブームらしいのは確か。是非皆さんもどうぞ。
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2007年10月18日

Single Cognac

かの日経の記事にもあった「シングルコニャック」。恥ずかしながら実はこの言葉をよく知らない。
このブログでも「シングルヴィンヤードコニャック」とか「シングルディスティラリーコニャック」などはとりあげた。
それぞれ単一畑とか単一蒸留所とかの意味であるが、単に「シングルコニャック」というと何をさすのか?上記以外だと単一年というのもある。もしかしたら単一原料(原酒に混ぜ物無し)というのもあるのかも。

いずれにしても、スコッチの「シングルモルト」派が作った言葉ではなかろうか?少なくとも BNIC(フランスコニャック協会、コニャックの品質基準をあれこれ定めている)によるものではないだろう。
多分銘柄的には Paul Giraud などがその代表なのではなかろうか?

しかし、個人的には必ずしも「シングルコニャック」と呼ばれるものが好きなわけではない。混ぜもののないことがうたい文句の Paul Giraud は、個人的にふくよかさが寂しい気がするし、ラニョー家のものも同様に感じる。

一方、Jean Fillioux がシングルコニャックに入れられているのかどうかは微妙な感じであるが、ここのはどれをとってもすばらしい。

個人的に好きな Frapin は、基本的に(大きいながらも)自前の畑、自前の蒸留所ベースなので、原理的にはシングルコニャックと呼ばれてもいい資格はありそうだが、多分そうではない気がする。

また、アーリーランデッドものは単一樽(すなわち単一年)であるが、これまたシングルコニャックと呼ばれなさそうな。

一方、ブレンドの妙である銘酒 Martell Cordon Bleu などは、大量生産にもかかわらず、基本的な味わいをずっと続けるためにブレンダーが最大限の努力を払う。
つまり、シングルコニャックとは対極にあるが、やはりこの銘柄の伝統を葡萄の出来にかかわらず一定に保つというブレンディングの巧みの技にこそコニャックの真髄を感じる。

もちろん、「シングルコニャック」のように味わいのブレを楽しむという飲み方もあるだろう。シングルモルトやワインなどを楽しんでいる人からはそのほうが自然なのかもしれないし、多くの人がコニャックの味わいに気づいてくるのは大いに結構なことである。
今後はそういう飲み方がメジャーになっていくとそれはそれで寂しい感じではあるが。

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2007年03月04日

コニャック出荷量増加

「フランス食の広場」なるメーリングリストを購読しているが、それによると

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ワイン・スピリッツ類の2006年の輸出実績は記録的
Vins et spiritueux: exportations records dopees par champagne et cognac
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フランスワイン・スピリッツ連盟(FEVS)の発表によると、2006年のフランスの
ワインとスピリッツの輸出金額は、前年を12.9%上回り、87億ユーロ(約1兆4千
億円)と、記録的な年となった。これはエアバス147機分に相当するという。
好調の主因は、シャンパーニュとコニャックの好調と、アジアや北米向けの輸
出が増加したことである。
ワイン類(スパークリングワインを含む)は、全体で前年に対し11.6%増の62億
ユーロ(約9,860億円)となった。
シャンパンの輸出金額は、前年に対し14.7%増の21億ユーロ(約3,400億円)で、
1999年の記録的なレベルまで回復した。
スティルワインも、中・高価格帯のワインの輸出が回復し、対前年9.9%増の39
億ユーロ(約6,200億円)となったが、ボージョレーとラングドック・ルーシヨ
ンは前年を下回った。
スピリッツ類は、前年に対し16.4%増の26億ユーロ(約4,090億円)となった。
中でも60%を占めるコニャックが対前年11.4%増と伸びたことが大きい。またフ
ランス製のウォッカが、金額ベースで118.7%増、数量でも30.6%増と大きな伸
びを示した。
輸出先は、主要10カ国で輸出全体の3/4以上を占めている。1位のアメリカは、
対前年22.2%増の20億ユーロ(約3,200億円)となり、好調の主因となった。2位
のイギリスも2年間の減少の後に回復し、8.2%増の15億ユーロ(約2,300億円)と
なった。輸出先で特に注目すべきことは、シンガポールや中国、香港などのア
ジア向けの強い伸びである。ワインだけでは、輸出先は1位イギリス、2位アメ
リカとなる。EU向けは47.6%と半分以下であり、FEVSは、市場が多様化してい
ることを指摘した。FEVSのCasteja会長は、「一時的に状況が好転したからと
いって、ワイン業界が始めた、スティルワインの継続的な競争力をつけるため
の対策をつきつめていく必要性を忘れてはならない」などと述べた。
(AFP,2/20;Vitisphere,2/20; Viti-Vini net,2/21;La journee
vinicole,2/21;aujourd'hui en France,2/21)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――

だそうな。世界的にもコニャックはマイナーなんだろうと思っていたが、そうでもないらしい。
posted by つぅ at 23:52| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月02日

なぜコニャックはマイナーなのか?

「お酒は何が好きですか?」
よく聞くフレーズだが、聞く側はどんな答えを期待しているのだろう?焼酎?日本酒?ワイン?
ま、そのあたりで、どの答えが返ってきても「ほほぉ、私もですよ」とかなんとか。

大抵このケースで「コニャックです」という答えは期待されていない。答えられたほうも「ああ、私も昔父のナポレオン飲んだもんです」ならかなりいいほう。
これが「スコッチです」だと「ほほぉ、通ですねぇ」とかなるんだから不思議なものである。

いろいろ思うに、消費税前の税金の高さがそのままコニャックの敷居の高さを作り上げてしまったのではなかろうか。
今やコニャックと言えどVSOPクラスなら2〜3千円、我々のお気に入りJean Fillioux Tres Vieux(XOクラス)でも5千円程度。1杯あたり1〜200円程度と、へたすれば缶ビール1本より安上がり。同クラスの(?)スコッチとも多分値段は一緒くらい、ワインなどはもっと高い上に一度で飲みきってしまわないといけない。
それでいてこのうまさ、知らずに人生を過ごすとはなんともったいない事か…

ということで、折角の喜びを多くの人に味わってもらいたい、というのがこのブログの趣旨。(で、いいんですよね>代表)
posted by つぅ at 00:07| 東京 🌁| Comment(1) | TrackBack(0) | 雑学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする