2008年03月07日

古酒とは?

一般に「古酒」というと何年くらいのものをさすのだろうか?ちなみにここで言う「古酒」は長期熟成年数のことであり、単に製造が古いだけで熟成年数が短い ものは除外する。

泡盛で「古酒(クース)」という表示が許されるものは3年以上貯蔵した泡盛が51%以上ということになっているが、3年で「古酒」とはいささか尚早な気が する。ワインの場合は特に規定はないが、感覚的には15年〜20年程度以上古いものという感じだろうか。

ウィスキーやラムはどうだろう?大体20〜25年以上は古酒と呼ばれそうな気がする。

さて、そんな中コニャックでは、20〜30年はかなり普通、XO、Extra クラスなら大体が30〜50年なので、古酒というと70年とかそれ以上の熟成原酒をさすようだ。



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2008年02月28日

シャープ←→まろやか

続コニャック指標シリーズ。
これまた、対極かどうかは微妙。しかも香りがまろやかなのに味わいはシャープというものもある。もちろん反対も。ただし指標として味わいがシャープとか香りがまろやかとういう表現ならそれなりに伝わるのではないかと思う。
しかし微妙にすっきり←→重厚とかなりかぶるかも。すなわち、シャープで重厚なものとか、すっきりまろやかなものというのが想像しにくい。
しいていえば、これまた味わいと香りで使い分け、シャープな香りだが味わいは重厚とか、まろやかな香りだが味わいはすっきりとか。

そうは言っても、Jean Fillioux は、すっきりだがシャープではないし、KELT XO などは、まろやかだが重厚ではないなど微妙な違いも。

これまた個人的には、Remy Martin の XO 以上や CAMUS 全般はシャープ、Hennessy, Martell はまろやかという感じだろうか。
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2008年02月27日

すっきり系と重厚系

コニャックの味わいの表現には、この「すっきり」と「重厚」もある。必ずしも対極と言うわけではないが、すっきりしているにもかかわらず重厚というものは 少ない。

正確にいうと、「重厚」の反対にあるのは「軽薄」だが、あまりコニャックの指標としては使われない。しいて言えば「軽やか」というのがある。なので、本当 は重厚←→軽やかのほうが、適当ではあるのだが、個人的に「軽やか」なコニャックが好きではない。

ところが、「すっきり」系のコニャックは結構好きだったりする。重厚系も好きなので、好きなコニャックのタイプとなるとすっきり系か重厚系ということになるため、標記のようなタイトルに。

ちなみに、大まかなところで言えば、クラスによらずメーカーによってこの傾向が分かれる。例えば、Jean Fillioux, Frapin はほとんどすっきり系、Hennessy, Martell は重厚系といったような具合である。ただし、Frapin であっても Chateau Fontpinot はやや重厚、Hennessy 1972 はすっきりなど。

とは言え、この辺も結構個人の主観によるところも大きいので、いろいろ味わってみることを勧める。もちろん、無理して分類する必要は全くない。

posted by つぅ at 23:45| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月26日

ボトル開栓後の変化

コニャックは開栓後に結構変化する。一般的には「開く」と言う表現が使われ、好転するケースが多いが、必ずしもすべてがそうというわけでもない。

先日の Maison Brillet Grande Reserve Napoleon、開栓後はそれなりだったものだが、3日もするとずいぶん飲みやすく、また活き活きとしてきた。少々刺が取れて、中 にある葡萄の香りが前面に出てきた感じと、非常に好ましい変化。

一方、HINE Triomphe は、その重厚さを持て余しぎみになってきた。開栓直後の華やかな香りは影を潜め、やや重い甘味を伴った樽香が支配的となり、一度に2杯は飲めない感じに。

そういうわけで、それぞれ評価結果を修正。
ちなみに、Jean Fillioux Star2000 はほとんど変化せず。これはこれで不思議な気もする。もしかしたら、保存状態が異常に悪く、すでに劣化していたのかも。

さて、微妙だった Louis Royer はどうなるだろうか?

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2008年02月23日

アルコールの刺激臭

普段蒸留酒を飲みつけない人に取っては、コニャックであっても立ち上るアルコールの刺激はかなり強く感じるらしい。よく聞くのが「注射の前みたい」とか 「病院みたい」とか。
これが Jean Fillioux Reserve Familiale クラスのものであってもそうらしい。

私などは、ほとんどアルコールそのものの臭いは感じず、葡萄や熟成香ばかりを感じるのだが、どうもこれは無意識のうちにフィルターをかけているよ うだ。上記のようなことを言われて、意図的にフィルターを外すと確かにそういう表現もわかる。

この障壁が下がらないと(下げないと?)、コニャックブームは来にくいのかもしれない。

posted by つぅ at 09:26| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 雑学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月22日

コニャックとアルマニャック

コニャックはコニャック地方のグレープブランデーだが、より南にあるマニャック地方産の葡萄から作られるものが「アルマニャック」で、これまた AOC(原産地呼称統制法)で規定されている。

コニャックが単式蒸留機を用いて2回蒸留するのに対し、アルマニャックは連続式蒸留機での1回蒸留である。
コニャックが繊細で上品な味わいとされるのに対し、野趣あふれる力強い味わいとされている。使っている葡萄はメインがコニャック同様ユニブラン種、フォル ブランシュ種、それに将来許可されなくなるかもしれないバコ種。

私自身は、コニャックに対する造詣もまだまだなので、手を広げる余裕がない。

何はともあれ、コニャックが甘すぎるとか、優しすぎるとか思う方はアルマニャックを試してみてはいかがだろうか。

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2008年02月19日

ネゴシアン(Negotiant)

自家畑をもたず、農家からワインや蒸留原酒を買ってきて自分のところで熟成・
瓶詰めするのがネゴシアン。葡萄栽培からすべてを自家で行うシングルコニャック農家(プロプリエテール)の対局といってもいい。
Delamain, HINE などが代表的なネゴシアン。(HINE は Hennessy に吸収、その後CLワールド・ブランズ
業界最大手の Hennessy は自家畑も持っているが、それだけでは全く足りないので多くの契約農家から仕入れており、ネゴシアン的な要素が強い。

自家畑を持たないと言えど、原酒の買い付けにはそれぞれにこだわりがあり、コニャックの味わいはブレンディングのウェイトが断然高いため、ネゴシアンだからという理由で品質と直結することはできない。
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2008年02月13日

Petite Champagne

Grande Champagne(グランドシャンパーニュ)、Borderies(ボルドリ)の間に格付けされている地域が Petite Champagne(プティットシャンパーニュ)。

繊細な Grande Champagne、力強い Borderie に挟まれて影が薄い。基本的には、Grande Champagne と似た繊細さを特徴としているものの、やや香りが寂しくなる代わりに熟成が Grande Champagne よりやや速い。面積が少し広く葡萄収穫量もそこそこあることから、Grande Champagne 原酒とブレンドして使われることが多い。特に Grande Champagne, Petite Champagne のみからなり、Grande Champagne が50%以上のものは Fine Champagne(フィーヌシャンパーニュ)と名乗ることが許されている。

そんな中、Petite Champagne 100%のコニャックを生産している農家も少なからずある。上記のように熟成が速いことから、中間的なグレード(熟成年数)のものは、場合によって Grande Champagne よりも熟成感が味わえるコニャックが作れたりする。先日の Brillet や Lheraud などは、非常に良質なものを作っている。



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2008年02月09日

木の実や花の香り

コニャックメーカーのサイトを見ていると大抵香りについて木の実や花に例えられている。
http://www.hennessy-cognac.com/japan/menu-start.asp
http://www.kirin.co.jp/brands/sw/martell/index.html
http://www.asahibeer.co.jp/enjoy/liquorworld/brand/remy/

しかしどうも味音痴というか鼻音痴というか、このようなものが実はよく分からない。
神の雫」の主人公のように小さいころから木の実とか花の香りを嫌というほど体験していないと、そもそも分からないような気もする。
いや、しかしここにある「ドライフルーツの香り」というのは抽象的過ぎる気がする。ドライフルーツと言っても干し葡萄と無花果では全然違うだろう。「砂糖漬けの果物」、「スパイスの芳香」も同様。

なんか適当臭い。ま、シナモンとかクローブとか具体的ならそういうのもありなのかもしれないが、個人的にはそこまでの嗅ぎ分け能力はない。

ただ、幸いなことにおいしいコニャックとそうでないものはきちんと区別がつくし、何より幸せ感がたっぷり味わえる。ま、木の実に花の香りに例えられなくてもうまければいいか…

posted by つぅ at 14:57| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月04日

Borderie(ボルドリ)

久しぶりに蘊蓄(うんちく)シリーズ。
これもコニャック地方の畑の格付けの1種。

グランド、プティット両シャンパ−ニュにつぐ品質とされているが、ボルドリ地区の面積は一番小さい。両シャンパ−ニュの葡萄に比べると熟成期間が短く、力強い酒質になることで知られている。俗に「スミレの香り」と称されるようだが、私にはよく分からない。

ボルドリ地区のコニャックで有名なのはMartell(マーテル)、CAMUS(カミュ)と言ったところ。個人的にはマーテルの
ボルドリ香は好きだが、カミュのそれにはあまり力強さも感じない。
同じ地域の葡萄でもいろいろな個性が出るよい例である。

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2008年01月31日

甘口、辛口

コニャックの味わいを語る中で「 甘口、辛口」と言う指標は外せないだろう。しかしコニャックはボトル開栓時の香りから味わい、グラスの残り香と楽しめるステップが多いため、どの段階でど う感じるかというのが一筋縄ではいかない。日本酒の場合は、比重ベースの日本酒度や甘辛度があるが、コニャックにはそのような客観的指標はない。
2%までの加糖が許されているものの、必ずしも加糖しているものが甘口というわけでもない。

グラスに注いだトップノートが甘い香りでも口にするとピリリと辛口なものもある。またアルコールの刺激で辛さを感じつつも葡萄の甘さを感じる場合もある。 また、蒸留酒の強いアルコール度数になれていない人はどんなものでも辛口と感じるようだ。

大手どころで私の感じでは、ヘネシー、マーテルは甘口、レミー、カミュは辛口といったところ。一般的には熟成が進むと、よりまろやかに甘口になっていく傾 向がある。なのでヘネシーはVSOP→XOで辛口→甘口に。ところがレミーはVSOP→XOで甘口→辛口とう感覚。これは加糖の程度によるものだとは思 う。

ちなみにジャンフィユーはほぼニュートラルだが、どちらかといえば甘口と言う感じだろうか。

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2008年01月30日

コニャックはよく眠れるA

以前、つうさまがお書きになられた
「コニャックはよく眠れる」のゆんバージョンです。

私は実は不眠症気味なのですが、
コニャックを嗜むと本当によい眠りに就けます三日月

コニャックを嗜んだ後は
そのグラスをすぐに洗わずに、ベッドサイドテーブルに置いてみてください。

ほんのり甘い香りが漂ってきます。
そのままいつしか眠りに入っているはず。

甘い香りが気持ちをリラックスさせてくれるからでしょう。
イライラや緊張が解けていき、香りとまろやかな口当たりで
ほろっとする。

「酒は百薬の長」という言葉があります。

「酒は百薬の長」とは中国古代の史書『漢書』から出た言葉ですが、
それぞれのお酒を飲むのに適した温度で、香りとコクを嗜みつつ、
ゆったりとした気分で飲めば、心を安らかにしてくれます。

大量にアルコールを飲む・・・のでは「酒は百薬の長」にはなりません。
むしろ「酒は百病の長」になってしまいます。

ですから少量。
味わい深いコニャックを少々・・・

リラックスアイテムに加えてみてはいかがでしょうか?

ここで話を蒸し返すようですが、
「グレープフルーツジュース×MARTELL CORDON BLEU」2:1を
適度に温めて・・・

どうしてもこれを広めたいゆんです(笑)
posted by 長月 at 14:31| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月29日

2007年コニャック販売 過去最高

フランス食品振興会のメルマガを購読しているのだが、それによると標記のようなことらしい。

以下引用。

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2007年コニャック販売 過去最高(コニャック事務局)
Expeditions de Cognac:2007 : une annee remarquable(B.N.I.C.)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
コニャック事務局(B.N.I.C.)がこのほどまとめた統計によると、2007年度
(1-12月)のコニャックの販売量は、対前年4.1%増の442,291hl(純粋アルコー
ル換算、以下同)、1億5,800万本で、6年連続で前年を上回り、過去最高を
記録した。
出荷先ではアメリカ大陸と極東向けが伸びた。アメリカ大陸向けは特にアメリ
カ向けが好調の06年よりもさらに続伸し、対前年5.7%増の164,743hlを記録し
た。極東向けは、110,856hlで、販売シェアは25.1%。中でも中国が対前年
72.3%増の32,212hlと大幅に伸びており、イギリス(32,489hl)に迫っている。
シンガポールも、対前年6.4%増と伸びている。一方、欧州向けは、154,985hl
で、販売シェアは35%を占めるが、前年よりも減少した。
カテゴリー別では、熟成させたクラスのほうが、若いクラスよりも急激に伸び
た。若いクラス(VS、スリースター)は販売量の49.9%を占めているが、前年に
対して2.1%の伸びであるのに対し、熟成させたタイプである高級クラスは合計
で販売シェアは11.4%であるが、前年に対する販売の伸び率は、XOが8.8%増、
その他高級クラスが19.7%増と大幅に伸びた。
(Les Statistiques Cognac de la Region delimitee(B.N.I.C.),07年12月)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――

だそうな。2006年も増えたはずだが、2007年も順調らしい。とはいってもほとんど文中にもあるように、中国バブルによるものなのではあるのだが。

日本はどうなんだろうか?


posted by つぅ at 21:16| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月25日

コニャックとフレンチブランデー

お勧め記事を書いていて(というか値段を調べていて)気づいたが、ディスカウ ントショップなどでたまに1,000円程度の "Napoleon" を見かけたりする。しか もラベルには "French Brandy" とか、"Pure Grape Brandy" とか書いてあった りする。

これらは残念ながら「コニャック」ではない。基本的な違いは葡萄の生産地であるが、中にはコニャック地方の葡萄を用いながらもAOCを満たさないために 「コニャック」を名乗れないで販売されているものもある。

一般的には、妙にアルコールっぽかったり、単に甘いだけだったりするが、必ず しも悪いものばかりというわけでもない。個人的には学生時代など結構愛飲した りもした。それなりにブランデーというものを味わうことは出来る。

しかし比べてしまうとその差は歴然なので、このブログを読んでいるくらいなら 是非ともコニャックを試していただきたい。

posted by つぅ at 00:13| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月22日

コニャックはよく眠れる

ほぼ毎晩寝酒にコニャックを飲んでいるということもあるが、私自身は夜眠れないということがほとんどない。なので、この情報自体は私の回りに勧めてみた結果からの伝聞ということを一応断っておくが、基本的に果実酒であり甘く、豊かな香りのもたらす沈静効果やアルコールによる催眠効果で、気持ちよく眠りに陥れるようだ。

ただし、不眠症など重度の場合は、頼りすぎるとアルコール依存症にもなりかねないので、しっかりした自己管理が必要であろう。
posted by つぅ at 20:28| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月21日

コニャックのヴィンテージ

ワインなどにはよくある「ヴィンテージ」。1972年もの、というような単一年産を意味する。シングルモルトでもよく聞く言葉であるが、実はコニャックにはあまりない。

コニャックの場合は各メーカーとも極力伝統の味を守るために、多くの原酒をブレンドして、均一な味わいを作ることに神経を注いでいる。
年による葡萄の出来による差を吸収するため、例えば20年ものと言うときも15年から25年熟成の原酒から去年の味と同じ物を作り出す。
これが各メーカーの「マスターブレンダー」の腕にかかっている。

ただし、中にはヴィンテージ物を出しているメーカーも多少はある。
このうち、特定年の蒸留後原酒をイギリスに運び、テムズ川沿いの倉庫で熟成した物は「アーリーランデッド」と呼ばれる。
ブレンドしていないために味わいのシンプルなところが特徴的。また毎年作っているわけではないため、特定年の物しかない。
posted by つぅ at 02:18| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 雑学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月18日

コニャックは単調なのか

スコッチなどはスモーキーだったり薬草っぽかったりいろいろな方向性がある。これは普段飲みつけなない人でもそのくらいの差は十分わかる。

一方、ブランデー(コニャックに限らず)を飲みつけない人にとってはどれもほとんど同じように感じるようだ。特にストレートを飲みつけない人にとっては、40度という強さだけで、もう味など全くわからない、という事になってしまうらしい。
そういう人からすれば、VSOP だろうが、XOだろうが、いや、コニャックだろうが国産ブランデーだろうがほとんど差がないと言うことになるようだ。

確かに葡萄の蒸留酒というカテゴリーは麦の蒸留酒に比べて味わいのブレ幅は小さいものなのであろう。
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2008年01月11日

格付けの補足

昨日の格付けは法律で定められたもの。昔はおおむねそんなもんだったが、最近はそれ以外にも各メーカーそれぞれがいろいろな呼び方を付けている。主なものとしてはこんな感じ。

・Tres Vieux(トレヴュー)
・Extra Vieux(エクストラ)
・Vieille(ヴィエイユ)
・Réserve(レゼルブ)
・Réserve Familiale(レゼルブファミリアル)
・Réserve de la Famille(レゼルブドゥラファミーユ)
・Selection(セレクシオン)
・Impérial(アンペリアル)
・Suprème(シュプレム)

この中で英語から類推できないのは Vieux, Vieille くらい。どちらも「古い」という意味。またこれらが組み合わせで使われるものも多い。
いずれも、大抵はXOより上のクラスで、いかにも古くておいしそうな名前を付けるためにいろいろ考えられて出来たものだろう。

こんなあたりも薀蓄としてはそれなりかも。
posted by つぅ at 00:54| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 雑学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月10日

熟成年数による格付け

コニャックには、昨日の Napoleon 以外にも熟成年数(正確には compte:コント数)による呼称が法律で定められている。

・☆☆☆(スリースター)
 compte 2 以上

・VSOP(Very Superior Old Pale)
 compte 4 以上

・Napoleon, XO (eXtra Old), Extra
 compte 6 以上

そう、なんと Napoleon 以上はすべて同一で細かい規定がない。一般的には上記の順で古くなっていくが、それはメーカー任せと言うこと。したがって、A社のXOはB社の Napoleon より若いということもあり得る。

ただしこれらもブレンドする最も若い原酒の最低熟成年数であり、一般的にはXO,Extraなどとなると20〜50年は当たり前という感じである。
posted by つぅ at 01:52| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月09日

Napoleon とは

ブランデーといえば Napoleon(ナポレオン)というくらいこの呼び方は有名であるが、もちろんコニャックの場合は厳密な規定がある。

基本的には熟成の長さを表しているもの。
コニャックの場合、収穫した葡萄をただちに発酵させワインとし、次の年の3月末までに蒸留、熟成開始しなければならない。その4月1日〜3月31日までの熟成酒を Compte 0(コント0)と呼び、以降1年ごとに Compte 1, 2, ... と上がっていく。

ちなみにコニャックとして販売できるのは、Compte 2 以上と言う事になっている。
そして問題の Napoleon は、Compte 6 以上のものに使ってよい名称と言う事になっている。つまり6〜7年熟成のものということ。

法律上はブレンドする最も若いものがこれを満たしていればいいという事で、実際には、もっと古い原酒を使っているものが多いようである。
というか、コニャックの場合、6〜7年の熟成はかなり若いと言っていいだろう。
posted by つぅ at 00:57| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする